八月三日


すみません、なんか週末に雑事が重なってしまって、ほんとうは溜まっている仕事を処理しなければいけないはずのところ、まあいいかと開きなおって、下戸なのに呑み歩いてプライベートの人間関係をややこしくさせ、やっと社に戻って席についてさあ頑張るぞというところで、なんとなくオフィスが臭い気がして、窓を開けたら大通りを挟んで向側のビルが燃えているので、ひとまずパソコンに向かって仕事はするけど、炎上する向いのビル、祭時のごとく道を埋める野次馬、断水する消防車、水浸しの職安通り、増えていくKEEPOUTの黄色いテープ、化学薬品みたいな臭気、のすぐ横の事務所一室にて唯一人ポツンとパソコンに向かっている感じが末法的で可笑しくなってきて、もしこのビルまで火がまわって、周囲は火の海、そうまさに火の嵐になろうとも、俺は延々エクセルと闘い続ける、みたいな想像をしたらこれまでの生涯で最も労働意欲が湧き上がり、火がついた、社畜魂に、友人には「俺こそがファイヤーサラリーマン」とかラインを送り、ウルトラハイ状態でキーを叩き、道の向こうで死人がでたかもしれない、誰か取り残されてるかもしれない、バックドラフトが起こるかもしれない、ビルの周りで写真を撮りたくっでいる連中も性悪だが、自分みたいなのもタチが悪い、幼稚園からなにも変わってない、でも正直言って、通行の便を妨げている分野次馬の方がより最悪だとわたしは思います、救急車や消防車が入ってこられないことだってあり得る、内省に実害がないかと言ったらそうでもないけれど、少なくともいま、ここで、とりいそぎ、さしあたっては大した問題じゃないのでは、自分が極度の勤労状態であることなど、それはもっと長期スパンの厄介さではあるかもしれないけど、そういう風にして諸々の事柄に追われ、公私内外に入り乱れるタスクの多さにこんがらがってしまい.、今週末にメール・電話をくれた方々、かえさなくてほんとうにすみませんでした、かえす気はあったんです、今日の夕方までにはレスポンスしようと思っていたんです、反省してます、ほんとに